ヴォーカル曲とインスト曲が半々だった前作『アルトネリコ ヒュムノスコンサート 紅/蒼』と比べ、ほぼ全編ヴォーカル曲。ますます濃い仕事してます。
『澪』の志方あきこパートは、本人プロデュースと言ってもいいぐらい作・編曲まで深く関わっていて、ヴォーカルも楽器扱いの壮大な歌劇。やっぱり『RAKA』っぽいかな。「コワレロー」とか入っているダークな奴が好み。その一方で、石橋優子パートはシンプルアレンジ、柔らかいヴォーカルでしっとり聴かせる。こっち方面の歌い手では、実は珍しいタイプかもしれない。
『焔』は、民族テイストを随所に効かせつつもバラエティ豊か。中東風味の妖かしエスニックもあれば、アコーディオンや手拍子?が入った素朴トラッド風もあり……の霜月はるかパートに対して、ロック調のヘビーでハイテンションな曲が印象に残るみとせのりこパート(ファン的には、普段あまりない曲調なので一聴の価値あり)。とはいえどちらも、いつも通りのホーリー多重コーラスはもちろん健在。またコーラス抜きでシンプルに聴かせる曲もあったりして、何てサービス満点なの。
クリスタルヴォイス・民族・ファンタジー・多重コーラス……といったキーワードに弱い人に、直球ど真ん中狙いすぎな1作。いや2作か。
アルトネリコ2ヒュムノスコンサート特設サイト (試聴あり)