カテゴリ「打ち込み」の記事

アキツユコ『音楽室』

 インストのみ、竹村延和プロデュースということもあるのか、淡々と電子音が浮遊していてBGMに最適という感じ。

 『HOKANE』を先に聴いていたので、正直最初はとらえどころがなくイマイチな感じがしていたんだけど……真夜中とかに流すとやばい。シロフォン風の音が無邪気に舞う、エレクトーンの音が溶け出すように流れる――一見ほのぼのかわいらしくも、どこか陰や毒を感じさせる。童話のように。

 個人的イチオシは、track1のきらきら感かな。初っぱなからこれでやられた。

葛生千夏『The City in the Sea』

ファーストアルバム。最初聴いたときは、「中世ヨーロッパの宮廷」って感じがしました。単に三拍子のワルツっぽい曲が耳に残っているからかもしれませんが・・・。様式美といってもいいかもしれません。弦楽器のような重みのあるシンセサイザー音をバックに、どこまでもまっすぐ伸びる低めの声。この声に惹かれるファンは多いのかなやっぱ。
アルバムタイトルに引っぱられているのか(苦笑)、碧色のイメージですね。1曲1曲が海の中に浮かぶ様々な幻影のような。
詞の多くは古い英語の詩からとり、曲も古楽や中世ヨーロッパを思わせる曲調が多いんですが、古くさいのではなく逆に新しさを感じます。シンセ音のアレンジのせいかな。

eufonius『eufonius』

 ヴォーカル(ex.refio)&コンポーザーの2人ユニットのファーストアルバム。
 力の抜けた、澄んだヴォーカル。私は先にrefioを聴いているんで、どうしてもそっちと比べちゃうんだけど、こちらの方がやや甘い感じで歌っている印象が。曲のせいかな。そして随所にコーラス。クリスタルヴォイスのコーラス好き者にはたまりません。
 曲の方は、多様な音使いが印象的です。ノイズや不協和音、無機質な音が多いかと思うと、track3の出だしではヴァイオリン&ハープでしっとりと。個人的にはtrack1のピコピコ音がツボ。メロディはわりと普通(といっても世間一般からは大分ずれるけど)のポップスなのに、これらのアレンジが独特のファンタジック?な雰囲気を醸し出しています。これがいわゆる"eufonius world"(muzieの曲紹介より)なのかな。
 track1,4のような不思議かわいい系(何だそりゃ)が個人的好み。いや、不穏な金属音で始まるtrack2とか、track3の乾いたサビもいいんだけど。ってほとんど全部じゃん(爆) とにかく、不思議系ポップスが好きな人にはぜひ。

□■□ frequency⇒e □■□ (アーティスト公式、試聴可)

Garmarna『Hildegard von Bingen』

 スウェーデンのラディカル・トラッドバンド4枚目のアルバム。12世紀に活躍した音楽家であり修道女のHildegard von Bingen(「ビンゲン(地名)のヒルデガルド」の意)、その彼女の曲をリアレンジしたアルバムです。国内盤のオビのコメントを上野洋子が寄せていたことから興味を持って、とかなりミーハーな動機で購入(笑)
 原曲は中世の教会音楽、それが打ち込みのリズムで始まるというのがまず衝撃。そこにギターやバイオリン、シンセが重なって、ああプログレっぽいな、と思っていると、さらにハーディ・ガーディのような古楽器が全く違和感なく融合していく。現代風トラッドではなく、トラッド風現代音楽でもない。いや私が北欧トラッドを聴いたことがないから分からないだけかもしれないけど(笑)
 そしてとどめに女性ヴォーカル。声自体が生き物のように音空間を泳いでいるような……「豊かな表現力」というのとはまた別の、不思議な存在感があります。アカペラのtrack9が圧巻。
 正直、私の聴くタイプではないはずなんだけどなあ……全体的に暗く重い雰囲気、楽器も低音に響くものが多く、ヴォーカルはいわゆるクリスタルヴォイスではない。強いて挙げれば、打ち込みリズムは時々ツボなのでそこかなあ……track5なんか、かき鳴らすようなバイオリン?とリズムが重なるところが気持ちよくて。
 自分でもハマった要因がよく分かっていないので、実は他人様に紹介できる立場でもなかったり。たぶん、プログレ好きな人には何かくるものがあると思う。

Garmarna (アーティスト公式、試聴可)

IONA『The River Flows』

 初期のアルバム3枚(一部リマスタリング)+ボーナスCDの4枚組アンソロジー。初期のアルバムはいずれも廃盤になって久しかったので、最近ファンになった人には待望の復刻。また、IONA自身のレーベル・OPEN SKY RECORDSから初のリリース作品でもあるようで。
 通して聴くと、デビューから今のIONAにつながる軌跡が鮮やかに浮かび上がります。といっても、デビューの頃から劇的に変化しているわけではなく、むしろ当時から今の形がほぼできあがっており、しかも完成度も高かったことに驚き。デビューが1990年ということは、12年前から既にこんなすごいもんつくってたのかと。最近のファンでも裏切られないはず。以下、それぞれのアルバムについて感想など。
『 IONA 』 (1st)
 ヴォーカルはロック色が強くて(あと唸りがきいてて(笑))ちょっとびっくり。インスト曲はややケルトや他の民族色があるものの、やはりポピュラーロック(と呼ぶのか?)寄り。エレクトリックギターやサックスが結構前面に出てきているからかな。
 個人的には、天安門事件をきっかけにつくられたというtrack8が好きだなー。中国の笛とかも使われていてオリエンタルムード。初期ならではのいろんな側面を聴けるアルバムかも。
『 The Book of Kells 』 (2nd)
 ケルティック、ロック、時にシンフォニック……それらが自然に融合した独自の世界。IONAの方向が固まりつつあった、のかな? ここら辺からは、「これが最新作です」と言われても多分わかんない。のは私だけか?
 序盤に奥行きを増したヴォーカル曲、そして中盤からクライマックスに向けて盛り上がるインスト曲、その頂点に力強いヴォーカル曲再び。「ケルズの書」をモチーフに、十数曲が一大叙情詩を繰り広げる。ありがちな表現ですまんが(笑)まさにそんな感じ。全体的にほわーんと響くシンセの音が耳に残ります。
『 Beyond These Shores 』 (3rd)
 メンバーチェンジがあったそうで、そのせいかちょっとロック色が薄くなったかな? パーカッションが目立つようになったし。ヴォーカル曲、とりわけバラードが増えて、Joanne Hoggの力強い美声が存分に堪能できます。インスト曲も変わらずスケール間のあるロックだけど、以前より音が柔らかくなった気がします。
『 Dunes 』
 アルバム未収録曲やライブ音源を集めたボーナスCD。前半はドキュメンタリー番組のために書き下ろしたインスト曲集で、しっとりハープで聴かせる曲もあれば、いつも通りダイナミックなエレクトリックギターで攻める曲もあり、美しいコーラスワークあり、泣きのイーリアンパイプあり……民族もの好きな人にも受けそう。
 後半はライブでおなじみのナンバーや、代表曲の別バージョンなど数曲。ノリのいいダンスチューンを聴いていると、ライブに行きたくなります。

IONA OFFICIAL WEBSITE(アーティスト公式)

木屋響子 with 上野洋子『3/8 Forests』

 遠い昔にKYOKO Sound LaboratoryをTVCMで見かけてずっと気になっていたところに、ヴォーカル・コーラスに上野洋子参加ということで初めて聴いてみる。確か当時はヴォーカルの多重録音って珍しくて、「日本のエンヤ」とか言われてたんだよねこの人。閑話休題。
 不思議系J-Pop。澄んだヴォーカル、多重コーラスにシンセの幻想的な曲……なんだけど、とかではない。何というか、緻密な計算の元に作り込んでいる感じがします。
 あと、どこか懐かしい感じの音色も特徴的、かな。「ニューミュージック」というジャンルがあった頃の音っぽい気がするのは、前述の昔の記憶のせいなのか。
 ハープのような涼しげな音色&声から突然民族調ライライコーラス(何だそりゃ)に展開するtrack1が個人的好み。公式サイトには、今後アルバムの予定もあるようなことが書かれているので、ぜひライライ系希望。

木屋 響子 web サイト (アーティスト公式、試聴可)

仙波清彦『Jasmine Talk』

 パーカッショニストのソロアルバム。その世界ではカリスマ的なのか、「スーパー」とか「師匠」とかつけて呼ばれるのをよく見かけるような。確かにクレジット見ると、ものすごい種類の打楽器を一人で演奏してる(笑)
 そんな人のアルバムなので、てっきり打楽器がドカドカと打ち鳴らされる、血沸き肉踊るような曲が多いのかと思ったら、そんなことなくてちょっとびっくり。逆にゆるやかに流れるような、まったりした曲が多いです。シンセにアジア系の民族楽器、ヒンドゥー語?の女性ヴォーカル――今なら絶対「 Asian reluxin' 」とかってコピーがつけられるに違いない。そのくらい、普段そっち方面に興味のない人にも「聴きやすい」アルバムだと思います。
 なので、個人的には逆にちょっと物足りない部分があるかなあ……track1終盤の打楽器セッションや、track4のエスノコーラス(Vo.上野洋子)あたりがやっぱ好きなので。民族ものにある程度ハマっている人よりは、これからそういう方面をちょっと聴いてみたいかなー、という人向け。

仙波清彦ホームページ (アーティスト公式)

kukui『ゆめわたりの夜』

 refio+霜月はるか と中の人は一緒だったりして。イラストレーター・ひろせたくろうの絵(ジャケット絵も担当)からイメージをもらってできた曲、とのこと。
 ジャケットの絵そのままというか、ほのぼの童謡系。track1はヴォーカルもかわいらしく、バックもトイピアノやオルガンっぽい音で、でもどちらかというと大人の童謡という感じ。track2はやや不思議路線で、子守歌のような、ゆったり静かな曲。個人的にはこっちが好みかも。
 2曲しかないのが惜しいぐらいいい雰囲気なので、今後に期待。しかしこのユニット、「ひろせたくろうの絵からイメージをもらう」ところもコンセプトなのか、それはたまたま今回だけで次回はそういうのなしで行くのか、そこらへんがちょっと知りたいかも。

kukui official site.... (アーティスト公式)

Libera『Libera』

『ICO』のエンディングテーマを歌っている少年が参加しているユニット、ということで、ICOファンの間で話題沸騰(笑) 私もそれまで全然知らなかったんですが、ヒーリングブームのあおりか、輸入盤とは別にちゃんと国内盤も出てますね。NHKのドラマでテーマ曲に使われたこともあるようだし、結構有名なのかな。
イギリスの聖歌隊に所属している少年たちのユニットで、歌も神への賛美をテーマとしているっぽいタイトルが並んでいるんですが、曲はニューエイジ。シンセをバッグに、変声前の少年の澄んだ声が響きます。ちょっと聴いただけでは女声と区別つかないんですが、何度か聴いているとやっぱり違いますね、少年の声って。何というか、人間くさくないというのかなあ……精巧にできた楽器、といわれても納得できそうな。あーそれは歌い方の問題か?(笑) いずれにしても、不思議な魅力です。
「初期のエンヤの雰囲気」と評した人がいましたが、確かにそんな感じかも。エニグマ・アディエマス系統が好きな人にもいいかもしれません。

LIBERA (日本発売元の公式)

Maire Brennan『whisper to the wild water』

アイリッシュユニット「クラナド」の元ヴォーカル、モイア・ブレナンのソロアルバム。ちなみにEnyaのお姉さんでもあります。
のっけから美しい声の重なり&フィドルの間奏で、うーんアイリッシュ。と思うと、次のトラックは普通のポップスっぽかったり。インストゥルメンタルも少しあります。トラッドの泥臭さみたいなものはなく、どこまでも澄んだ水のような。アイリッシュを初めて聴く人にお勧めかもしれない。

Moya Brennan (アーティスト公式、試聴可)

Meguru『Swirl Word』

シンセサイザープログラマー/コンポーザー/アレンジャーであるMeguruのマキシシングル。上野洋子参加作品ということで聴いてみたんですが、そのヴォーカルは相変わらず強力。
発売元のウェブのコピーには「北ヨーロッパとオリエントが、神妙に交差する」とありますが、2.なんかはテクノ色が強いかな。でも根っこは確かにトラッド。不思議な浮遊感、淡々としているのに力強いリズム。うーん何と言ったらいいのか(って表現力のなさは今に始まったことじゃないけど(爆))

refio『testa』

 ヴォーカル4曲+インスト2曲のミニアルバム。ファースト、ではない模様。
 力の抜けたヴォーカルに、ほわっと重なるコーラス。シンセは典型的な電子音が中心、といってもピコピコ角のある音ではなく、柔らかくぼやけた音系(何だそりゃ)。
 一聴して、淡いモノトーンの風景が目に浮かぶような……曲調が似たり寄ったりといったわけじゃないのに、全体を通して一定したトーン。ヴォーカルもシンセも淡々と粛々と音を紡いでいる。単調と感じる人もいるかもしれないけど、私にはどこまでも続く淡い世界が心地よく感じられます。
 そして、個人的にはインストにぐっとくるものがある。先に『Acro Iris』(こっちはヴォーカル曲のみ)を聴いたからか、ををインストもいいじゃん、みたいな。地味ながら幻想的、風景や世界がほの見えるような曲だと思います。

muzie:refio (muzie内アーティストページ、試聴可)

refio『coda』

 こちらもヴォーカル4曲+インスト2曲のミニアルバム。。後に『testa』とセットで売られていたことから想像するに、最初から対になるようにつくられたのかなあ。「testa coda」ってメシ屋もあるし。閑話休題。
 内容的にも、陽の『testa』に対して陰のイメージ。ゆったりとした短調の曲が続いていく……と思うと、track5ですこんとアップテンポの曲が来たりするんだけど。しかし、どこまでも続くモノクロ世界と浮遊するヴォーカルは全く同じ。ああやっぱり、『testa』と一緒に聴きたいアルバム。

muzie:refio (muzie内アーティストページ、試聴可)

refio+霜月はるか『透明シェルター』

 ゲストヴォーカルを迎えての新生refio第一弾。タイトル曲であるアニメのエンディング曲の他、2曲も収録されていて結構幸せ。閑話休題。
 track1は無機的な電子音とストリングスが絡みあい、疾走していく曲。ただ劇的に盛り上がる感じじゃなくて、淡々とアップテンポなのが、何というかrefioっぽい。このどこか醒めた感じが好きです。透明感のあるヴォーカルも、モノクロ感にぴったり沿っています。
 続くtrack2はストリングスメインの暗い曲で、個人的には「レクイエム」という言葉が思い浮かぶ感じ。そしてtrack3は、SEのようなバックにぽつりぽつりとヴォーカルが浮かぶ、趣味全開な散文詩的不思議世界。あ、コーラスワークも健在です。

『.hack// 黄昏の腕輪伝説 オリジナルサウンドトラック』(音楽:吉野裕司・上野洋子)

 同名アニメの音楽集。打ち込み中心+ところどころ生楽器+ところどころ女性ヴォーカルという構成。確か発売前の触れ込みでは「女性ヴォーカルを全面フィーチャー」だった気がするけど、実際はヴォーカル入り半分、インスト曲半分ぐらいかな。ヴォーカルには上野洋子の他、本間哲子・おおたか静流というおなじみの面々が参加。その他、オープニング・エンディング曲と挿入歌も収録されていますが、そっちは割愛。
 元のアニメは初回だけ見たんですが、それを見る限りはコメディ路線。そのせいか、収録曲もコミカルな曲が多いです。「アニメのイメージに忠実な曲づくり」という印象。この人たちが音楽を手がけたアニメは、他に『まりんとメラン』があるけど、あっちは劇伴曲といいながら「ホントにこれ本編で使ってるの?」みたいなのが多かったというか(^^;)、古楽や民族音楽といった持ち味全開だったように思うので、それと比べると今回はちょっと引き気味かな。クレジットを見る限り、今回は共作はほとんどなく分業体制のようなので、そのせいもあるかもしれない。
# 個人的には、アレンジにトランペットが使われていたのにびっくり。私が聴いた範囲では、今までなかったような。
 といいながら、端々にちりばめられたコーラスは聴き入っちゃうんだけどね。唯一、民族調コーラスで構成されるtrack21なんか、よーし来た!って感じだし。あとアルバム中盤あたりは、シリアスな場面の曲が多いのか、コミカルは影を潜めてRPGのサントラを聴いているような感じ。この辺りの曲は好きだなー。
 全体を通して「これ!」と表現できる言葉がみつからないので、正直勧めどころが難しい……少なくとも、古楽ポップや民族ものを期待している人には勧められない。コーラス目当てに聴くには、ちょっと曲数少ないしねえ。個人的にはそれ以外の部分、例えば(ネットゲームが舞台というアニメを意識してか)チープなピコピコ電子音の曲とか好きなんだけど。という煮え切らない感想になってしまった。

Victor Animation Network【m-serve】 (発売元紹介ページ、試聴可)

『Illumination』(プロデュース:Richard Souther)

 『 Hildegard von Bingen:The Fire of the Spirit 』と副題にあるように、修道女であり音楽家のHildegard von Bingen(「ビンゲン(地名)のヒルデガルド」の意)の曲を、Richard Southerがリアレンジしたコンセプトアルバム。原曲はネットでいくつか試聴したんですが、中世の宗教音楽ということで、グレゴリオ聖歌に近い感じ。単旋律のシンプルな曲ですね。
 そのグレゴリオ聖歌ブームの余韻もあったのか、彼女の曲は最近、いろんな音楽家の手によってリアレンジされているようで。その中でもこのアルバムは、シンセやコーラスアレンジを駆使して、原曲の持つ神秘的な雰囲気を生かしつつ、より幻想的に甦らせています。
 シンセアレンジを基本に、ストリング、ローホイッスルやイーリアンパイプなどのアイリッシュ楽器などで構成され、そこに浮遊感のある女性ヴォーカルが加わります(インスト曲もあり)。シンセがほわーんと鳴っているところにヴォーカルやその他楽器の音が浮かんでいるという、典型的?ニューエイジ。しかし個々のtrackを聴くと、ケルティックもあればプログレ風味もあり、優美なクラシカルアレンジなども交えて飽きさせません。個人的にはtrack7のアイリッシュ楽器とツィンバロン(という東欧の打楽器らしい)の絡みが民族調で好きだなー。
 とはいえ、やはり原曲が教会で歌われる歌だったこともあり、神秘的なヴォーカルが一番の売りかな。ヴォーカルが幾重にも重なり広がっていく様は、まさに天上の調べといった感じ。
 参加メンバーも実力派アーティストが揃っているらしい。アイリッシュ楽器をDavy Spillane、ヴォーカルを Sister Germaine Fritz,O.S.B , Noirin Ni Riain , Katie McMahon の3名が担当。ケルト寄りなのはこの人達の影響もあるかも。ストリングを担当する4人組の女性・Celloは初めて見る名前だなあ。閑話休題。ケルト(アイリッシュ)とニューエイジの境界地帯(笑)が好きな人にはたまらないアルバムだと思います。

Official Website of Richard Souther (アーティスト公式、試聴可)

『Melody Of Legend ~Chapter of Love/Chapter of Dream』

2枚組ではなく、ちゃんと別々のCDです。でもセットで買っちゃうよねえやっぱ。
イーリアンパイプとホイッスルをメインにしたゲーム音楽のリミックス。メイン楽器からすると、ケルトとかアイリッシュとか、そういう方面を思い出すかもしれませんが、アレンジは正統派アイリッシュもあればアンビエント、テクノもあり。上記のメイン楽器とコーラス以外は打ち込みですね。
私はリアレンジャーにVita Novaの吉野裕司、上野洋子がいるぅ(涙)という理由で2枚とも即買い。ばっちり上野氏のコーラスワーク入ってるしね。はふー。他に大槻"kalta"英宣、光田康典、崎元仁、セロニアス・モンキーズが参加しています。
RPGのゲームを中心に、メインテーマやそれに準ずる曲が集められています。原曲はほとんど聴いたことがないんですが、おそらく曲調はバラバラのはず。ヴォーカル曲も混じっているしね。それが、イーリアンパイプの元にこんなに違和感なく集うのが不思議。
個人的には、正統派アレンジじゃない方が好きですね。ずんどこずんどこシーケンサーが走る上をイーリアンパイプが乱舞する「Love」編の7.とか・・・何かどっかで聞いたことあるなあと思ったら、Afro Celt Sound System(というユニット)の曲が確かこんな感じ。そしたら、イーリアンパイプ&ホイッスルの演奏者であるローナン・ブラウンは、以前Afro Celt Sound Systemに参加したことがあるとライナーノーツに・・・なるほど。
一つだけ注文をつければ、パイプ&ホイッスルしばり(笑)のアレンジということもあって、雰囲気が似通ってしまう曲も中にはあり(原曲の方も元々似通っていたのかもしれませんが)。例えばフィドルとか、もっと自由に他の楽器も使えれば、より面白くなったんじゃないかと思います。
とはいえ、元の曲やゲームを知らなくてもいい感じで聴けるんじゃないかと。

Vita Nova『Vita Nova Remix by RAM3200』

 『Ancient Flower』『Laulu』の曲を自らリミックス。といいながらオリジナルっぽい曲も一部混じってそうな。
 アコースティック中心の原曲を、すっかりシンセ一色に染めています。Vita Novaなのにリコーダーの音がないよ(笑) ヴォーカルそのままにアレンジを変えた程度から、全パートをバラして再構成したものまで、リミックス具合はいろいろ。曲によっては、ヴォーカルすらパーツになってます。原曲のようなコーラスものや古楽インストを想像していると違和感あり。
 シンセ、テクノというと、Vita Novaではこの後に出てくる『SUZURO』がそうですが、それともまた違う。あっちはいわゆる歌ものになっているけど、こっちは本当に、ヘタするとインプロ(即興)?というぐらい自由に声や音をちりばめている。全体的に浮遊感のある曲調が心地よし。アンビエントとか好きな人にいいかも。
 以下個人的な経験。『Ancient Flower』『Laulu』を立て続けに聴いて、その流れでこのアルバムを聴いたもんだから、アコースティックじゃない、古楽じゃない、と違和感ありまくりでしばらく放置。でもしばらくたって聴いてみたらかなりいい。Vita Novaを意識せず聴けばよかったんだなと。
 そういえば、リミックスしたのは「RAM3200」とある。ほとんど吉野裕司本人とはいえ、わざわざ名義をかえたのはそういうことなのかも。と今さらながら思った。

Studio RAM (アーティスト公式)

Vita Nova『suzuro』

4枚目のアルバム。テクノらしいです。実は私、テクノってよく分からないんですが(爆)(電子楽器使っていればテクノ……じゃないよね?) そのせいか、このアルバムだけピンとこないんですよね。前奏や間奏は耳を惹きつけられるんですが、ヴォーカルが乗っかって1つの曲になると、輪郭がぼやけてするりと流れていってしまうような……
浮遊感のある電子音はよい感じなので、日本語詞の歌ものにしないで、インストゥルメンタルやコーラスもので聴いてみたいなあと思います。

Studio RAM (アーティスト公式)

村上ユカ『散歩前』

ファーストアルバム。時期的には『小鳥』の前になるのかな。セカンドアルバム『アカリ』を先に聴いてしまったので、それにくらべるとホントにポップです。アイドルのデビューアルバムみたいな。ところどころ、ちょっと前のゲーム音楽っぽく聞こえるのは、やっぱチープテクノなアレンジのせいかなあ。Track10の間奏なんか、をををラスボス戦って感じなんだけど(笑)
どこかで「いろんなものが詰め込まれたびっくり箱的構成」と評されていたけど、確かにいろんなものに挑戦しようとしている感じ。ゲーム音楽みたいだったり、童謡みたいだったり、ポップスど真ん中だったり。裏声がひっくり返っちゃったりしてたどたどしいのに、つい繰り返し聴いてしまう。

ユカフェ (アーティスト公式、試聴可)

村上ユカ『小鳥』

メジャーデビューシングル。「チープ・テクノポップ」と評されるのがよく分かるかも・・・このときはまだポップ寄りだったんですね。私は最新作を先に聴いてしまったので、どうしてもこっちのヴォーカルが一本調子にきこえてしまいますが(苦笑)・・・でもメジャーにはない、何か新しい予感を感じさせる不思議な曲。

ユカフェ (アーティスト公式、試聴可)

村上ユカ『雲色のじょうろ』

セカンドシングル。デビューシングルに比べて、アレンジに少し凝りだした感じ。タイトル曲のアレンジ、好きだなあ。ヴォーカルの表現力もアップしています。Track3の、エスノ調に見せかけて和風な曲も面白し。

ユカフェ (アーティスト公式、試聴可)

村上ユカ『アカリ』

ユカフェ (アーティスト公式、試聴可)

私がよく巡回する(=好みが近い)音楽のファンサイトでよく見る名前だったので、たまたまCDショップでアルバムを見つけたのを機にえいやっと購入。私的には、アルバムの中の1曲を上野洋子が手がけているというのが決め手だったんですが(笑)
あるサイトで「テクノな遊佐未森」と書かれていて謎だったんですが、聴いてみて納得。ほとんどシンセのみのアレンジ + クリスタルヴォイス。裏声の使い方なんかは遊佐未森に似てます、確かに。そして、ポップな曲調の中にも童謡やお祭り囃子のような「和のメロディ」がところどころ折り込まれていて、どこか懐かしいような不思議な世界をつくっています。つい口ずさんでしまうんだよなあ。あ、普通にポップスな曲もあるんですけどね。
このアルバムでは、やっぱ上野洋子ほとんどプロデュースともいわれるtrack6が好きですねー。ここだけ生楽器が多用されているのはそのせい。大正琴が入ってくるあたりは絶品。

村上ユカ『角砂糖』

 前作から3年ぶりのサードアルバム。何度か制作が中断していたようなので、このままリセットかかっちゃうかと密かに心配していたり。いや出てよかった。閑話休題。
 今回最大の売りはバンドサウンド。らしい。え、ドラムがどかどか鳴ってギターがぎゅいんぎゅいん唸ったりするの?マジ?と勝手に思い込んでいた無知な私(爆)(←それはバンドじゃなくてロック) とりあえずそんなことにはなってなかったので安心。音は比較的軽くて、打ち込み曲とそれほど落差はないです。琴とかも入ってるし。
 とはいえ、私はやっぱり打ち込み曲の方が耳に残ります。サビで爽快に突き抜けるtrack5や、不思議系track9など。インストのtrack6も実は好きなんだけど。
 全体的に、ややファーストアルバム寄りに戻ったかな? ポップスのような童謡のような、変幻自在のメロディを軽やかにステップする声。お得意の和メロもあったり。プロデュースが複数人に渡るせいか、全体の統一性は薄いので、初めての人に「まずこれ」と勧めるアルバムではないかなあ。「今回、打ち込みじゃない曲もあるみたいだけどどうしよう」というファンには安心してお勧め。

ユカフェ (アーティスト公式、試聴可)

幼虫社『廃園』

 京都で活動する2人組ユニットのアルバム。どちらかというと、最近の発表曲を集めたデモアルバムに近いかもしれません。最初から1枚のアルバムにまとめることを念頭に置いたのではなく。
 どこかのファンサイトで、日本的なメロディをよく用いていると書かれているのを見たことがあるけど、このアルバムについてはそうでもない。また、めずらしく詞に言及すると、その世界は独特。「喪失」や「死と再生」みたいなものをモチーフにしているものが多い気がする。何となく。
 澄んだ細めの女性ヴォーカルに打ち込みアレンジ。一部インスト。古びた洋館に響き渡るような鐘の音から始まり、ところどころシンフォニックだったり疾走感があったりしつつ、時にノイズのような音を挟みつつ、全体的には妖しく混沌とした雰囲気。
 そう、打ち込みの曲ってわりと整然と、さっぱりした感じになりやすいと思うんですが、こちらはどういうわけかどろっとした、カオスのようなものを感じます。他に喩えがたい、不思議な音空間。

幼虫社 (アーティスト公式、試聴可)

『YOKO UENO e-mix -愛は静かな場所へ降りてくる-』

uenoyoko (アーティスト公式)
Yoko Ueno (発売元紹介ページ)

zabadak時代の曲と、ソロアルバム『VOICES』の曲のリミックス集。だから厳密には上野洋子作品とは言えないんだけど・・・やっぱりあのヴォーカルあってのアルバムだし、本人も1曲だけ参加しているからまあいいか、でここへつっこむ。
e-mixというくらいなので、みんなシンセ音です。いろんな人がアレンジャーとして参加しているのに、妙な統一感。そういうコンセプトでやっているのか、単に似たもの同士が集まるのか? テクノとトラッドと・・・あと何だろう、そういうものの間で揺れている感じのアレンジ。
私が特に好きなのは、やっぱりtrack7かな。本人によるリアレンジ。オリジナル曲で既にあれだけ完成されているのに、リミックスって一体どうなるのかと思っていたら、ここまで壊してまたつくりあげているとは。まあ他と違って、この曲だけリミックスにあたってヴォーカルから録りなおしているってのはあるんですが、やっぱりこのくらいやってくれると、リミックスの甲斐がありますな。
上野洋子+シンセものということで。浮遊感というか空間を感じさせる音というか、そういうところも似てる。
あと、1曲だけのために買えというのは酷なんですが、『Biosphere Label Sampler Plus』というコンピレーションアルバムに、『AOIFE』の平沢進リミックスがあって、こっちも意表をつかれる出来になってます。

asterisk『*1』

「アスタリスク」は上野洋子ソロユニット。趣味的に日本語ポップス&インストをやるために、わざわざ別名義にしたとのこと。このアルバムには、ヴォーカル5曲とインスト3曲が収められています。
ヴォーカル曲は、甘く妖艶な響きのクリスタルヴォイスが堪能できます。いや別に変な意味ではなく。声の澄んだヴォーカリストはたくさんいるけど、「無垢な妖しさ」がこの人の特徴かなと勝手に思っているもので。
同じヴォーカル曲でも、『Puzzle』の方は声=楽器扱いのせいか、わりとかっちり、緻密に精巧につくられている印象。それに対してこちらは、もっと自由に、気の向くままに歌っているような感じがします。
インスト曲は何か不思議。あるものはヨーロッパの村祭り調、あるものは前衛的……きっと何かしら呼び方があるんだろうけど、うーわからん。さらにヴォーカル曲も、民族調だったりしっとり打ち込み系だったりとバラエティに富んでいて、アルバムとしての統一感は薄い。それが「趣味的」の意味なのかな。CMや演劇のBGMなど、様々な仕事で培われてきた音楽の幅の広さが窺えます。

uenoyoko (アーティスト公式)
asterisk(レーベル紹介ページ)

上野洋子『Puzzle』

アルバム『Voices』の後継と言っていいのかな。歌詞なし、アレンジも控えめで「楽器としての声」を追求したアルバム。アルバムタイトルの由来は、パズルのごとく「ここにまだこんな声がはめられるかな?」と試行錯誤しながら声を重ねていったことによるそうですが、まさしくその通り、隙間なく幾重にも声が敷き詰められています。もーそれだけで既に幸せ(涙)
お得意の民族調、アディエマスっぽい(って何だ?)もの、アンビエント……全体的に、世間で「ヒーリング」と呼ばれているジャンルに近い曲調が多いかな。いや、何がどうヒーリングなんだか、実はよく分かってないんですが。最近、化粧品やミネラル飲料水なんかのCMでよく使われるような曲調ともいうかも。
でもヒーリングって、アルファー波が出て眠くなるーって感じだけど、これは逆ですのでご注意。声の渦に巻き込まれて、興奮こそすれとっても寝てられません(笑)
また、控えめながらも声と絡む楽器類も多種多様。しかもその大半を本人が演奏してるし。ファン的には、おおやっぱり出たかハーディ・ガーディと大正琴、とか。
一人の声による様々な表現を堪能できる一枚。ぜひに。

uenoyoko (アーティスト公式)
@Victor Entertainment 作品詳細 上野 洋子 Puzzle (発売元紹介ページ、試聴可)

柚楽弥衣『The Power of Amulita』

 ヴォイス・パフォーマーのソロアルバム。歌詞なし(除くtrack10)、声と打ち込みのインプロヴィゼーション。
 低く伸びやかな声が、とにかく圧倒的な存在感と力を持っています。時にゆったりと、時に荒々しく、時にしっとりと、時にかきむしるように……そんな声が空間を縦横無尽に駆けめぐったかと思うと、次の瞬間にはたゆたい、すっと溶け込んでいる。何というか、これだけ自由に心のままに声を操れたら、どんなに気持ちいいだろうという感じ。ちなみに、どこかで「日本のビョーク」と評されていたけど、わたしゃビョークは聴いたことないのでそこら辺はよく分からず。
 曲調はバラバラながら、一応アンビエント、なのかな。さらにどこかアジアっぽい雰囲気……なのは声のせいか。無機的なサンプリングの音と追いつ抜かれつ疾走するtrack2や、ブルガリアンヴォイスっぽいtrack5が個人的好み。
 どちらかというとライブで聴きたいタイプのアーティストだと思うけど、これはこれでなかなか。くわっと暑い夏の空が似合う感じのアルバムです。

YULAYAYOI.COM (アーティスト公式、試聴可)

梶浦由記『FICTION』

 初のソロアルバム。これまで手がけてきた劇伴曲の中から代表的なものをリアレンジ+新曲という内容。1曲を除いてすべてヴォーカル曲。
 新曲の方はわりと普通の歌もの、ポップス。対して、劇伴曲の再録は民族系で、ブルガリアン・ヴォイスっぽいコーラスワークあり、イーリアンパイプも各所でよく使われているような。私的にはやはり後者が涙もの。民族やオペラ等々のエッセンスを取り入れながら土臭さやベタな感じはなく、かっこいい。そして、力強い女性ヴォーカルが全体をまとめあげています。
 これまでにもサントラの形で作品を大量に発表している人ではありますが、サントラってどうしたってドラマなりゲームなりで使うための曲(コミカルな場面用の曲とか、ザコバトル曲とか)が混じっちゃうわけで……この人の曲聴いてみたいんだけどそういうのがなー、という人にはぜひに。いやほんと、おいしいとこ取り。

FICTION | YUKI KAJIURA(発売元公式、試聴可)

『ドルフィンブルー~フジ、もういちど宙へ~/ちゅらうみ~沖縄美ら海水族館への招待~ オリジナルサウンドトラック』(音楽:上野洋子)

 尾ひれをなくしたイルカの復活への道のりを描いた映画『ドルフィンブルー』と、その舞台となった水族館のドキュメンタリー『ちゅらうみ』。その両方のBGMを収録。

 『ドルフィンブルー』の方はその旨監督のオーダーもあったようで(ライナーノーツより)、かなりシンプル。ギターだけとかハープとボイスだけとか。全体的にゆったり、眠くなる曲が多いけど、いつものブルガリアンヴォイス曲も1曲あり。この人にしては音数少なく、ある意味実験的。

 『ちゅらうみ』の方は割と盛り上がりに欠けるというか、打ち込みメインの平坦な曲が多い。ドキュメンタリーのBGMだからかね。水族館の映像と合わせるとぴったりなのかもしれないけど、音楽のみだとやや退屈な感じも。個人的には、仕事その他のBGM用かなあ。

 そんな感じで、ファンなら聴いてみると面白いかも、というアイテム。

uenoyoko (アーティスト公式、通販あり)

VA『アルトネリコ2 ヒュムノスコンサート 焔/澪』

 ヴォーカル曲とインスト曲が半々だった前作『アルトネリコ ヒュムノスコンサート 紅/蒼』と比べ、ほぼ全編ヴォーカル曲。ますます濃い仕事してます。

 『澪』の志方あきこパートは、本人プロデュースと言ってもいいぐらい作・編曲まで深く関わっていて、ヴォーカルも楽器扱いの壮大な歌劇。やっぱり『RAKA』っぽいかな。「コワレロー」とか入っているダークな奴が好み。その一方で、石橋優子パートはシンプルアレンジ、柔らかいヴォーカルでしっとり聴かせる。こっち方面の歌い手では、実は珍しいタイプかもしれない。

 『焔』は、民族テイストを随所に効かせつつもバラエティ豊か。中東風味の妖かしエスニックもあれば、アコーディオンや手拍子?が入った素朴トラッド風もあり……の霜月はるかパートに対して、ロック調のヘビーでハイテンションな曲が印象に残るみとせのりこパート(ファン的には、普段あまりない曲調なので一聴の価値あり)。とはいえどちらも、いつも通りのホーリー多重コーラスはもちろん健在。またコーラス抜きでシンプルに聴かせる曲もあったりして、何てサービス満点なの。

 クリスタルヴォイス・民族・ファンタジー・多重コーラス……といったキーワードに弱い人に、直球ど真ん中狙いすぎな1作。いや2作か。

アルトネリコ2ヒュムノスコンサート特設サイト (試聴あり)

Alquimia『A Separate Reality』

 ケルト方面にハマっていた頃に知り、ケルトーと思って聴いてぶっとんだ1枚。公式サイトやMySpaceの記述など見ると、ケルトのほか、中世や民族やクラシック等々を取り入れ、錬金術(alchemy)のごとく新しい音楽を生み出す――のが名前の由来らしい。そんな女性ヴォーカリスト&コンポーザーの、ソロでは多分ファーストアルバム。

 ほぼ全編打ち込み、漆黒の宇宙空間にケルト的女性ヴォーカルが響き渡るイメージ。しっかりリズムを刻むテクノな曲もあり、かと思うと多重コーラスで天上の調べのような曲もあり、ダークなエスノヴォイスものもあり。確かに、他に例えようのない「新しい音楽」かも。プログレ方面に受けるのが分かる。とりあえずケルトは忘れて聴くべし。

Welcome to the music of Alquimia (アーティスト公式、試聴あり)