アニメ『あずまんが大王』の劇伴曲をヴォーカル入りにリアレンジ。Oranges & Lemonsのアルバム Co-produced by 栗コーダーポップス てな感じ。まさか全曲歌詞入りとは思わなかった。
演奏の栗コーダーポップスオーケストラは、リコーダー4人組の栗コーダーカルテット+ゲストメンバー。音楽担当の栗原正巳は栗コーダーカルテットのメンバーで、CMやTV番組の曲を多く手がけている人。
曲はアニメに合ったポップでコミカル、ほのぼの系が多いです。そして楽器もリコーダーやアコーディオンに加えていろいろ変な楽器が……クレジットを見ると、聞いたこともない楽器の名前もちらほら。track1から素朴なリコーダーやトイピアノの音色。「せーの」でわいわい合奏しているような手作り感、いや手弁当感が高いのはなぜ(笑)
そしてヴォーカルは、伊藤真澄・上野洋子の2人。普段のソロ活動からは想像がつかないぐらい、かわいらしくはじけてます(笑) track7なんか、言葉遊びのような歌詞もあいまってクセになるー。もいもい。でもtrack10のコーラスワークはさすがという感じ。その他、細かいところで凝っています。
無理矢理一言にまとめると、カワイイヘンなアコースティックポップス。アニメのアレンジアルバムでよくここまでやったなあ、という濃い内容だと思います。ヴォーカル2名や栗コーダーのファンには、意外な一面を聴くことができるという点でお勧め(逆に、「いつもの彼らを聴きたい」という人には向かないとも言う)。正直、他にはどういう層に勧められるのか真剣に悩む問題作でもあり……私が普段あまり聴かない系統だからだと思いますが。