河井英里『青に捧げる』

 1997年に発売されたミニアルバムのリマスタリング復刻盤。廃盤の間、これを求めてさまよった者数知れず(遠い目) そんなわけで祝復刻。
 私は先に最近の作品(『Prayer』)を聴いているので、やはりこのアルバムの声は初々しいなあという感じ。元々張りのある声ですが、このアルバムではそれが特に際だっていて、天をも突き抜けるような声(笑) track3は珍しくアップテンポの曲なので、そういう曲にはこういう歌い方の方が合ってるかもしれない。
 5曲中4曲は、大島ミチルの作・編曲で、『シャ・リオン』を思わせる少数楽器編成のアレンジ。シンセにストリング、ところどころに交えた民族楽器が効いています。そしてバックを固める面々もいつも通り……渡辺等のマンドリーン(涙)
 一方、残りの1曲は、本人の手による歌詞なしアカペラもの。2002年のソルトレークシティオリンピックで、民放共通タイトル曲として使われていたのを聴いたことのある人もいるかも。神々しさすら感じる美しいコーラスです。
 アルバムタイトルにもある「青」、急流や静謐といったいろんな水の姿をたたえたような瑞々しい小品集。やっぱフルアルバムで聴きたいなあ……。

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