アイリッシュ・ヴォーカリストでありハープ奏者のソロ2作目。トラッドを数曲交えつつオリジナル曲中心、インストを交えつつヴォーカル曲中心の構成です。
前作『After the Morning』と比べて、よりシンプルで素朴になった印象です。ヴォーカル曲はコーラスアレンジも極力抑えて、声一本で勝負という感じ。特に前半はちょっともの悲しい曲調が多いせいか、声のゆらぎがそれと相まって、「儚さの美」のようなものを感じます。美声堪能。
インスト曲は、ホイッスル・パイプ・フィドルといったアイリッシュおなじみの楽器を交えつつも、ハープをメインに据えたものが多いかな。やはりしっとりと聴かせる曲が多いです。かと思うと、track2や5のアイリッシュ村祭系チューン(おい)ではっと我に返ったりするんですが。
ヴォーカルとハープという、このアーティストの売りをより前面に出した作品、といえるかもしれない。前作が春なら、今作は深まりゆく秋のイメージ。やや単調だし華やかさはないけれど、その分しみじみと聴き入ることができるアルバムだと思います。
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