光田康典『an cinniuint (アン・キニュント)』

プレイステーション2用ゲーム『つぐない』オリジナルサウンドトラック。サントラ発売はずっと期待されながらも、ゲーム発売元であるSCEIオフィシャルとしては出なかったんですよね。なので、作曲者ご本人がSCEIと交渉して、PS2の音源を使わずリマスタリングして、個人レーベル『Sleigh Bells』からこうやって出ることになったと。ご本人や関係者の尽力に感謝です。ちょっと前ならあきらめるしかなかっただろうに、いい時代になったもんだ。閑話休題。なので、ゲームで聴いていたよりいい音になっているとか。
アイリッシュサウンド中心とのことですが、全編ずっとホイッスルやイーリアンパイプが鳴りまくっているわけではありません(^^;) なので、アイリッシューと構えて聴くと拍子抜けするかも。曲の端々にさりげなくという感じですね。
アイリッシュだけでなく、他の要素も、もっと自由に随所で取り入れているという感じがします。『ゼノギアス』や『クロノ』あたりと比べても。
40曲もあるせいか、やっぱその中でもお気に入りの曲というのが出てきちゃいますね。私だと1枚目のtrack1(オープニング)、track2(眠りの中で)、track6(戦闘・レベル1)、あと町のテーマ曲3部作(朝・昼・夕で少しずつアレンジが違う)とか……メロディラインのはっきりした、音数少な目のが好みかなー。
あとなぜか好みが1枚目に集中してるな(^^;) おそらく、私がゲームをやっていないからというのもあると思います。後半は重要な場面に絡む(とタイトルから想像される)曲が多いようなので、ゲームをやっている人だと、プレイ中の思い出なんかもかぶってまた感想も違ってくるのかもしれません。
今のところ通販しか入手手段がなくて、試聴もできないので迷っている人もいるかもしれませんが、ファンなら買いだと思います。
しかし……ここから数曲に絞って掘り下げたものも聴きたい。と思うのは贅沢だろうかやっぱり。オープニング曲なんか1分20秒しかなくて、もっと聴きたいのにあっと言う間に終わっちゃうしー(涙) 『クロノクロス』もそうだけど、アレンジアルバムみたいなものがつくられないかなーと控えめに期待。いや、そんな簡単なことではないのは分かっているのですが。

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