『ブルガリアン ヴォイス Remastered by SEIGEN ONO 2001』

ブルガリアの女性が農作業しながら数人で合唱したのが始まりといわれるブルガリアンヴォイス。のどから絞り出すような独特の響きを持つ発声と不協和音が大きな特徴。それが荘厳とも妖しさともとれる、不思議と心地よい音楽にきこえるんだよなあ。だから「不協和音」といわれても、ピンと来ないんですが私。
日本では、数十年前に車のCMで初めてブルガリアンヴォイスが使われてから、ちょっとしたブームになったとか。今では日本の作曲家も作品に取り入れたり、CMでも時々耳にしたりするので、聴けばきっと「ああ、こういう感じ聴いたことある」と思い当たるんではないかと。
と前置きが長くなりましたが、このCDは、日本コロムビアから1987年にリリースされた「ブルガリアの声のの神秘」シリーズの第1弾を再マスタリングして再発したもの。収録曲はオリジナルと同じです(曲の順番は変わっています)。
幾重にも重なって空間を震わせる女声合唱に、出だしからぞわっとします。賛美歌のような響きのtrack1からはじまり、数人で合唱する素朴な歌、アップテンポで先鋭的なもの、伴奏付きの独唱でオペラっぽくもあったり。本当に農作業やりながらこんなん歌ってたの?てぐらい、迫力ある