アキツユコ『音楽室』
インストのみ、竹村延和プロデュースということもあるのか、淡々と電子音が浮遊していてBGMに最適という感じ。
『HOKANE』を先に聴いていたので、正直最初はとらえどころがなくイマイチな感じがしていたんだけど……真夜中とかに流すとやばい。シロフォン風の音が無邪気に舞う、エレクトーンの音が溶け出すように流れる――一見ほのぼのかわいらしくも、どこか陰や毒を感じさせる。童話のように。
個人的イチオシは、track1のきらきら感かな。初っぱなからこれでやられた。
インストのみ、竹村延和プロデュースということもあるのか、淡々と電子音が浮遊していてBGMに最適という感じ。
『HOKANE』を先に聴いていたので、正直最初はとらえどころがなくイマイチな感じがしていたんだけど……真夜中とかに流すとやばい。シロフォン風の音が無邪気に舞う、エレクトーンの音が溶け出すように流れる――一見ほのぼのかわいらしくも、どこか陰や毒を感じさせる。童話のように。
個人的イチオシは、track1のきらきら感かな。初っぱなからこれでやられた。
ジャンル的にはエレクトロニカとかアンビエントとか。シロフォン系のキラキラ音が浮かんでは消えていく……だけではなく、スティールドラム?風で南の海ムードとか、ピアノが淡く旋律を奏でるものも。どこまでも澄み渡った音空間は、気分によってはさっぱりしすぎて物足りないかもしれないけど、放電中はこのくらいがちょうどいいやー。まったりゆったり。
Miroque *** cacha*mai ****website (アーティスト公式、試聴あり)
MySpace.com - miroque - JP - Electronica / Ambient - www.myspace.com/miroquemusic (試聴あり)
タイトル通り、映画のサントラ。といいながら映画未使用曲も結構入っているようなので、実質ソロアルバムみたいなものかも。どことなく楽園ムードな『botanical sunset』に対して、こっちはもう少し都会的なモノクロ風景。メリハリもあって聴きやすい。この路線で次もぜひ。
Miroque *** cacha*mai ****website (アーティスト公式、試聴あり)
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アイスランドの女性4人組。元はSigur Rósなる人のバックバンド?らしい。「Amina(Amiina)」となっているのは、改名して現在はAmiinaとなっているため。
本作はインスト4曲。メンバーはいずれもバイオリンやチェロなどの弦楽器プレーヤーらしいのだけど、本作はその弦楽器と、鉄琴やオルゴールっぽいきらきら音のハーモニーが美しい。両者がゆるやかに重なり融合していくtrack3は、さながら夕暮れの空を闇がゆっくり塗り替えていくよう。
ジャンル的にはアンビエント……なのかなあ。曲の構成はわりとはっきりしていて退屈しない。幻想世界を旅するような、夢見心地の4曲……では足りないよねやっぱ。アルバムも出ているようなので、これはやはり聴いてみなければ。
Amiina (アーティスト公式)
MySpace.com - amiina (試聴あり)
『AnimaminA』に続くセカンドシングル。track1は前作の路線そのまま、きらきら音がちりばめられたスローテンポなインスト。track2ではそこにヴォーカルが入り、やや締まった印象。
そして、track3がピコピコ音で始まったのにはかなりびっくり。ビートありの8bitサウンドですよ。それでもどこか牧歌的なんだけど。シングルはたまにこういう実験があるから楽しい。
Amiina (アーティスト公式)
MySpace.com - amiina (試聴あり)
『Voices』『Puzzle』に続く、歌詞なし多重コーラスもの第3弾。前2作に比べて民族テイストなどマニアック要素を薄め、軽く明るくしたそうだけど……嘘です。ジャケット絵に騙されてはいけない。いや前2作に比べれば、ポップには違いないんだけどさ。
最初は1日の始まりにふさわしく明るくポップな感じ……と思うと、ラッシュアワーの緊迫感、うららかな日差し降る庭園、無機質な高層ビル群――と、めまぐるしく変わる街を切り取っていく。
それらを描く声はますます多彩に。ブルース?ジャズ?ばりのだみ声、あとオペラ調も今回初登場かな? うがいやあくびまであるでよ。民族ヴォイスも実は健在で嬉しい。
そして曲のジャンルもますます不明に。個人的趣味でエレクトロニカや音響系あたりが印象に残るけど、クラシックとかの要素もあるようで。
全体的には、ここ最近のワークの集大成という感じもする。時にコミカルな曲調は『*2』、ポップな部分は『ガメラ』の前半部分、アンビエントは『ドルフィンブルー』の曲を思い出させる。多重コーラス前2作のような統一感はなく、その代わりあの手この手でさまざまな表現を生み出している。「ここでこう来るか!」が多くて聴き応えあり。
あと、曲タイトルになっている東京都内の地理が分かるとちょっと楽しい。個人的に、track9(西新宿)の神がかった感じが好き。都庁のツインタワーを頂点にしたビル群は、無性に「人でない領域」を思わせる。でもtrack6(代官山)は分からない……「女性に人気のおしゃれな街」というイメージとはほど遠い、廃墟のようなコーラスと男声ヴォイス。でも曲としては一番好きだったり。
と、相変わらず説明不能で迷宮のような音世界。TOKYO散歩のBGMというより、怒濤のTOKYOツアーに連れていかれます。
MySpace.com - TOKYO HUMMING (試聴可、いきなり音出るので注意)